子供が突然、「嘔吐」したら驚きますよね。さっきまで元気で遊んでいたのに。

暑い夏は、熱中症で嘔吐する子どもも多いです。どうして嘔吐までしてしまったのか?原因を知り、適切な対処で早く楽にしてあげましょう。

 

今回は、子供の嘔吐を伴う熱中症になった場合の原因とその対処法について調べました。

 


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子供が熱中症で嘔吐する原因とは?

嘔吐の最大の原因は汗を大量にかいたことによる脱水です。

脱水症状により、内臓の機能低下や血管の収縮が起こり吐き気や嘔吐が引き起こされます。

 

内臓の機能低下によるもの

水分や塩分の不足によって体液の量が減り、血液の循環量が減少することで臓器や脳などで、酸素不足が起こり機能の低下を招きます。

吐き気や嘔吐の原因は胃腸の酸欠状態による機能低下が原因と考えられます。

 

参考元:http://www.skincare-univ.com/article/037020/

 

血管の収縮によるもの

脱水症状により、体内の血液の循環量が減少します。

そうすると、体は重要な器官である脳や心臓を守ろうと、血管を収縮させることが原因となり、吐き気や嘔吐を引き起こすことがあります。

 

参考元:http://sizennnokurasi.com/archives/391.html

 

熱中症は体力のない子供やお年寄りがなりやすく、また重症化しやすいと言われています。

特に12歳未満の子供は、体温調節機能が十分に発達していないことや、そもそも身長が低いことから大人よりも地面からの高さが近いために照り返しの影響を受けやすいという理由があります。

それにより、大人が体感している温度よりも高い気温の中で過ごしているため、新陳代謝が良く、汗をたくさんかくことで脱水症状に陥りやすいことから熱中症になりやすいと言えます。

 

さらに、子供は遊びに夢中になると水分補給を忘れてしまったり、少しおかしいなと感じても自分で自分の症状をうまく伝えることが出来ません。

親が忙しくしていると気を使ってなかなか言い出せない子どもも多いので、親が初期症状に気付いてあげられないとすぐに悪化してしまうこともよくあるんです。

 

嘔吐が起こる熱中症の程度とは?

 

「熱中症」とは、暑い環境にさらされたことにより発生する健康障害の総称で、

  • 「熱失神」
  • 「熱痙攣」
  • 「熱疲労」
  • 「熱射病」

に分けられます。

この四つの症状は具体的な治療の必要性の観点から、さらに三段階に分類されます。

具体的な分類と症状としてはそれぞれ以下のようになります。

 

熱中症【Ⅰ度】

現場での応急処置で対応が可能な「軽症」で、熱失神や熱痙攣がこの軽症に分類されます。

 

・熱失神

脳への血流が瞬間的に不十分になり、症状としてはめまいや失神、立ちくらみなどが起こります。

よく学生時代に梅雨から夏にかけての蒸し暑い時期に外や体育館で行われる朝礼で校長先生の話が長いと倒れる子がいましたが、どうやらこの熱失神という状態だったようですね。

・熱痙攣

汗をたくさんかくことで体内の塩分が不足することにより、筋肉痛や筋肉の硬直、手足のしびれなどを引き起こします。

 

熱中症【Ⅱ度】 ※嘔吐はココ!

病院への搬送を必要とする「中等症」で熱疲労が分類されます。

 

・熱疲労

頭痛や吐き気、嘔吐、倦怠感などが起こり、体がぐったりする、力が入らないなどの他に軽い意識障害を認めることもあります。

 

熱中症【Ⅲ度】

入院して治療が必要な「重症」で熱射病が分類されます。

 

・熱射病

熱疲労の症状に加えて、呼びかけても反応がおかしいなどの意識障害やけいれん、手足の運動障害によりまっすぐ歩くことが困難になるなどの症状があります。また、高体温や肝機能や腎機能の異常の他に血液凝固障害などの内臓機能の障害もみられます。

 

以上のことから吐き気や嘔吐が発生するのは、Ⅱ度の中等症で熱疲労の状態であると考えられます。

 

では、子供が突然嘔吐した場合どのように対処するのが良いか確認しておきましょう。

 

参考元:http://www.wbgt.env.go.jp/pdf/envman/2-1.pdf

 

子供が熱中症で嘔吐した場合の5つの対処法

 

熱中症が疑われる環境で子供が吐き気を訴えたり、嘔吐してしまった場合は、

  1. 意識状態を確認する
  2. クーラーの効いた部屋や涼しい木陰などへ移動する
  3. 服を脱がせる
  4. 体を冷やす
  5. 水分補給する

といった対処が必要です。

 

意識状態を確認する

まず、子供の呼びかけへの反応を確認します。

意識が朦朧としている、意識がないなどの場合はもちろんですが、普段と反応が違う場合や少しでも違和感を感じる場合は、軽い意識障害が起こっている可能性があるためすぐに救急車を呼ぶなどの対応が必要です。

 

クーラーの効いた部屋や涼しい木陰に移動する

意識がある、なしに関わらず、子供を涼しい場所に移動させましょう。

クーラーの効いた部屋へ移動できれば良いですが、屋外でそのような場所がどこにもない場合は、木陰などの風通りの良い少しでも涼しい場所に移動するようにしましょう。

 

服を緩める

衣服を脱がせる、ベルトなどをしている場合はベルトを緩めるなどして風通しを良くし、体からの放熱を助けます。

 

体を冷やす

意識がなくて救急車を呼んだりしたような場合でも体を冷やすことは必要です。

服を脱がせたら皮膚や下着に水をかけてうちわなどで扇いで体を冷やします。

また、氷のうなどで両側の首筋、脇の下や太ももの付け根の前側などの太い血管が通っている部分を重点的に冷やします。

外で熱中症になってしまった場合は、コンビニで氷を購入することもできますので周りの人に買ってきてもらうなど協力を仰ぎましょう。また、自販機などで冷えたペットボトルや缶などを購入して冷やすこともできます。

状況に応じて、できることは変わってくるでしょう。子供の体を冷やすために何ができるかを考えましょう。


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水分と塩分を補給する

人間の体は暑いと汗をかいてその汗を蒸発させることで体温を下げようとします。子供は新陳代謝が活発で大人よりも汗をかきやすく、体も小さいので大人と比べると遥かに早く脱水状態になってしまいます。

自分で水分補給ができる状態であれば、水分と塩分を補給させるようにします。

ここで注意したいのが、必ず塩分も補給するということです。

汗には塩分が含まれており、汗をかくと水分だけでなく大量の塩分も失っていることになります。この状態で水だけを飲んでしまうと、血液中の塩分濃度が薄まりこれ以上塩分濃度を下げないために水を飲まなくなってしまったり、余分な水分を尿などで排出しようとしてしまうことで余計に体調の悪化を招いてしまいます。

水分補給は、経口補水液を飲ませるようにしましょう。

 

ただし、嘔吐の症状が現れている場合はすでに胃腸が弱っていることが考えられますので本人が飲みたがらないのに、無理に口から飲ませようとするのは禁物です。

そのような場合は、すぐに医療機関で点滴を受けるなどの適切な処置が必要となります。

 

参考元:https://www.otsuka.co.jp/health_illness/heatdisorder/care_10/

 

病院にいくべきかの判断

 

子供が以下のような状態の場合は早急に医療機関を受診する必要があります。

  • 意識がはっきりしない、または意識がない
  • 自分で水分を摂取することができない
  • 軽症の状態で適切な処置を行ったにも関わらず回復しない

特に意識障害がある場合は救急車を呼ぶなど即座に対応する必要があります。

また、環境省の「熱中症環境保健マニュアル」には嘔吐の症状は病院での点滴が必要である旨の記載があります。軽度の場合であっても念のため病院で診てもらうようにすると良いでしょう。

軽い熱中症は暑い時期にはよくあることと安易に考えがちですが、子供は重症化しやすいということ、また重症の場合は命の危険もあるということを肝に銘じる必要があります。

 

診察時や救急隊員には、どこでどのように過ごしていたのかなどの症状が発生する前後の状況や、どのような症状がいつごろから現れているのかなど詳しく伝える必要があります。

その時に詳しく説明できるようにすることはもちろんですが、子供が熱中症にならないように予防するためにもしっかりと子供の様子をみておく必要があります。他の子と遊んでいるからとほったらかしにしてスマートフォンのゲームやSNSに夢中で子供の変化に気付かない、なんて親にはならないように注意したいものですね。

 

参考元:http://www.skincare-univ.com/article/035320/

 

熱中症だけじゃない!夏に嘔吐する原因とは?

 

熱中症と間違えやすい症状で嘔吐を伴うものには以下のようなものもあります。

 

夏血栓

汗をかくことで脱水状態になると血液がドロドロになり血管が詰まりやすくなり、血管が詰まる場所によって脳梗塞、心筋梗塞などと病名が変わってきます。

症状としては、めまいや失神、吐き気、頭痛、倦怠感など熱中症と同じような症状がみられます。この場合、熱中症と勘違いして水分補給をして涼しいところで休んでいればよいだろうと放置していると最悪の場合死に至ることもあります。

 

参考元:http://news.livedoor.com/article/detail/13370626/

 

水中毒

水分の過剰摂取により血中のナトリウム濃度が低下することで発症します。症状としては、こちらも熱中症に似ていて、疲労感、頭痛、嘔吐、痙攣や昏睡があり、呼吸困難により死に至る場合もある恐ろしい中毒症です。

乳幼児の場合、脱水症状がみられると、とりあえずスポーツドリンク飲ませて様子を見ようと思いますよね。

しかし、スポーツドリンクを大量に与えると水中毒を引き起こす可能性があるため注意が必要です。これはスポーツドリンクではナトリウム濃度が低すぎることで必要な量のナトリウムが摂取出来ないことが原因です。

子供のためにと思ってした行動が原因になることがあると知ると恐ろしくなってしまいますね。吐き気を伴うような脱水症状が起こっている場合は経口補水液による水分補給を行いましょう。

 

参考元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E4%B8%AD%E6%AF%92

 

エンテロウイルス感染症

エンテロウイルスといわれてもよく分からないと思いますが、子供がいるご家庭では手足口病といえば馴染みがありますよね。

このエンテロウイルス感染症は夏季を中心に流行し、感染する場所によって様々な症状が引き起こされます。先ほどの手足口病はこのエンテロウイルスやその仲間であるコクサッキーウイルスなどが皮膚と粘膜に感染した状態ですが、呼吸器で感染すると夏風邪のような症状がみられ、消化器で感染すると嘔吐や下痢などの症状が現れることがあります。

 

参考元:http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/epid/y2002/tbkj2307/

 

まとめ

 

熱中症で子供が嘔吐する最大の原因は、脱水でありその脱水により引き起こされる

  • 血液循環量の減少による酸欠が原因の内臓機能低下
  • 脳や心臓を守るための血管収縮

の二つが直接的な原因と考えられます。

 

熱中症にはⅠ度(軽症)からⅢ度(重症)までの程度があり、

  • Ⅰ度(軽症)は熱失神や熱痙攣
  • Ⅱ度(中等症)は熱疲労
  • Ⅲ度(重症)は熱射病

と分類され、嘔吐は熱疲労の症状であることから、嘔吐を伴う熱中症はⅡ度(中等症)の状態です。環境省のマニュアルにおいては病院への搬送を必要とする程度に分類されています。

 

子供が熱中症で嘔吐をした場合は、

  1. 意識状態を確認する
  2. クーラーの効いた部屋や涼しい木陰などへ移動する
  3. 服を脱がせる
  4. 太い血管を冷やすなどして体を冷やす
  5. 経口補水液による水分補給をする

などの対応をする必要があり、

  • 意識がはっきりしない、または意識がない
  • 自分で水分を摂取することができない
  • 軽症の状態で適切な処置を行ったにも関わらず回復しない

場合は、病院で適切な治療を受ける必要があります。

 

熱中症以外に夏に嘔吐が症状として表れる病気については

  • 夏血栓
  • 水中毒
  • エンテロウイルス感染症

などがあります。

命に関わる病気である可能性もあるため、嘔吐の症状がみられる場合は、軽く見ないで病院での診察を受けるようにしましょう。

 

熱中症は予防することが非常に大切です。

子供の様子をよく観察して、こまめに水分補給を促すなど適切な対応をする必要があります。少しでも様子がおかしいなと感じたら、涼しい場所で休むようにさせましょう。

夏は夏休みなど長期の休みがあり、外で遊ぶ機会が増える季節でもあります。子供につらい思いをさせないように、最悪な事態が起こることのないように親として注意していきたいものですね。