今や糖尿病は、予備軍も含め2,000万人以上もいる国民病で、好発年齢の30代以上では相当な割合の方が血糖値で悩んでいます。

甘い物をよく食べるとか暴飲暴食などもリスクを高めますが、普段食べているご飯やパンなどの主食である炭水化物の過剰摂取が一番の原因です。

それなら、主食を抜けばいいと思われる人も多いでしょうが、あまり現実的ではありません。

長く、無理なく続けるためには、抜くよりも賢く食べることです。

そこで糖尿病の改善や予防に大きな効果をもたらすことが分かった、玄米に着目してみました。


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玄米が糖尿病患者におすすめの理由

ご飯100gの糖質は玄米が約34g、白米が約37gで劇的な違いはなく、理論上は血糖値の上昇にもさほど差は出ないはずです。

ところが玄米には糖尿病の改善、予防に効果がある成分を多く含んでいるということが琉球大学などの研究で解明されました。

(参考元:保健指導リソースガイド)

http://tokuteikenshin-hokensidou.jp/news/2015/004104.php

 

・血糖値を下げる栄養素とは?

玄米には「γ―オリザノール」という成分が多く含まれており、膵臓でのインスリン分泌を促進して血糖値を下げる効果があります。

白米は玄米を精米したものなのですが、精米が進むごとに栄養素が失われ、γ-オリザノールも精米の過程で失われるために、白米では血糖値が大きく上昇してしまうのです。

また、このγ-オリザノールという成分は、今のところ玄米にのみ豊富に含まれるということが分かっています。

 

・γ-オリザノールの素晴らしい効果

血糖値を下げる働き

膵臓のβ細胞の細胞死を抑えて増加させる働きにより、インスリンの分泌が促進され、食事でとった糖質によって上昇した血糖値を速やかに下げる効果を発揮します。

糖尿病は糖質の過剰摂取や高脂肪食により膵臓が疲弊し、インスリンが分泌されない、不足することで、血液中にブドウ糖があふれることにより発症します。

このγ-オリザノールは膵臓に負担をかけることなく、インスリンの分泌を促進させることができるのです。、

重度の糖尿病患者の方は足りない分のインスリンを注射していますが、玄米を食べることはインスリン注射を打っているのと同じだと言えるでしょう。

 

血糖値を上げない働き

血糖量を増やして血糖値を上昇させる、膵臓のα細胞から分泌されるグルカゴンというホルモンの分泌を抑制し、血糖値の上昇を抑えます。

グルカゴンはインスリンと真逆の働きをするもので、低血糖にならないための体の防衛システムと言えます。

お腹が空いて、血糖値が下がると肝臓でグリコーゲンを分解してブドウ糖を作り、血糖値を上昇させるのです。

血糖値の上昇が抑えられればインスリンの過剰分泌が抑えられ、膵臓の負担が減ることで、より血糖のコントロールがうまくいくようになります。

 

血糖値を上げない・下げるといったWの作用が糖尿病の改善、予防に大きな効果を生み出すんですね。

これまでも、糖尿病に良いとされるものでは難消化デキストリンやイヌリン、サラシノールなど、さまざまな成分が解明されてきています。

そのほとんどが血糖値の上昇を抑制する、もしくは血糖値を下げるのどちらかで、両方の効果を併せ持つ玄米はとても貴重な素晴らしい食品だということが分かりますね。

 

・GI値がポイント

GI値とは血糖値が上昇する速さを、ブドウ糖を100として表す数字で、白米が84に対して玄米は56とかなり低くなっています。

これが白米と玄米を食べた場合の血糖値の違いにつながっているのです。

GI値が低いほど、食後血糖値の上昇スピードは抑えられるため、インスリンの過剰分泌が抑えられ、膵臓が疲弊することを防ぐことで糖尿病の予防につながるのです。

〔主食の主なGI値(100g当たり)〕

  • 玄米:56
  • 白米:100
  • 赤飯:77
  • 餅:85
  • 食パン:95
  • うどん:85
  • パスタ:65
  • ラーメン:73

主食の中では、玄米はダントツにGI値が低く、いかに糖尿病に効果があるかお分かりいただけると思います。

 

・主食を食べない糖質制限をおすすめしない理由

まず、最初に糖質制限が決して悪いということではありません。

短期間のダイエット目的や、体をリセットするという意味では非常にいいと思います。

ただ、糖尿病の改善や予防目的にということになると、私は糖質制限経験者としてあまりおすすめしません。

私はダイエットと、人間ドックで血糖値が高めだと指摘され、極力主食のご飯やパン、麺等の主食を食べない糖質制限にたどり着き、それは4年間続きました。

主食を食べていないから少しくらいは大丈夫だと自分を甘やかし、スイーツなどをよく食べていました。

さらに、主食を食べない分、他の物を口にしないと空腹は満たせませんから、肉料理や魚料理など、高脂肪食が多くなりました。

その結果どうなったかというと、ブドウ糖負荷試験で2時間後血糖は140以下でも、1時間後が200mgを超える糖尿病の境界型と診断されてしまいました。

確かに糖質制限をすれば血糖値の上昇を抑えることはできますが、糖尿病を根治するものではなく、ひとたび炭水化物を口にすれば一気に血糖値は急上昇します。

糖質の摂取が少ない期間が長くなると、インスリンの分泌が悪くなり、糖質を取り込んだ時の血糖値の急上昇がさらに激しくなってしまいます。

そういう血糖値の乱高下を繰り返した結果、膵臓は疲弊し、確実に糖尿病に近づいていくのです。

考えてもみてください、美味しいお鮨や、ラーメン、人気のベーカリーなど、一生口にしないなんてできるはずがありません。

厳しく糖質制限をして主食を抜くよりは、賢く、バランス良く食べた方が血糖値は安定するのだということを、身をもって知ったのでした。

 

玄米で血糖値を下げる7つのコツ

 

 

1どのくらいの量を食べるのがおすすめ?

アメリカの大学の研究では、週に2回、50gずつを玄米にするだけでも効果があると言っています。

しかし、米を日常的に食べている日本人の場合では、大きな効果を期待するなら、1日1食分、120gから150gを玄米に置き換えるといいでしょう。

 

2玄米との食べ合わせでおすすめは?

腸内環境がインスリンの働きに大きく関わっていることが最近の研究で分かってきました。

腸内環境の悪化は、インスリンは十分出ているのに、その作用が上手く働かずに血糖値が下がらない、インスリン抵抗性の一因と言われています。

腸内環境を改善する食べ物を積極的に取ることで、インスリン抵抗性の改善が期待でき、玄米食との相乗効果が得られるでしょう。


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発酵食品

納豆やキムチ、漬物などは玄米食にとてもあうおかずになります。

発酵食品に含まれる乳酸菌の働きが、腸内環境の改善を促します。

 

水溶性食物繊維を含む食品

ひじき煮や、昆布巻き、ワカメのお味噌汁など。

水溶性食物繊維は腸内細菌の餌になります。

 

魚料理

お刺身や焼き魚などを先に食べてから最後にご飯を食べると、腸からインスリンの分泌を促すよう指令が出るようになります。

 

3どのように食べるのが効果的?

白米を食べなれている人にとって、いきなり玄米のみの食事というのはなかなかハードルが高いものです。

それに、白米と玄米をそれぞれ炊くのも面倒だったりもしますよね。

さらに、朝晩は白米、昼は玄米にするよりも、三食とも玄米を食べたほうが、γ-オリザノールの効果を毎食期待できるのはないでしょうか。

そこで、私は白米と玄米を2:1の割合で炊いて食べることをおすすめします。

夕食だけ玄米ご飯などといったように限ってしまうと、急に外食に変更になった場合などでは対応できません。

このブレンドした食べ方であれば、急に夜、外での食事になったとしても、朝、晩は玄米を食べていますから問題ありませんよね。

玄米の食感と、香ばしさがほどよく感じられて、思ったより抵抗なく美味しくいただけます。

私もこうして食べていますが、プツプツとした触感が病みつきになって、外食で白米だけのご飯を食べると、なんか物足りない様な気がしているほどです。

 

4炊き方のコツ!

ここで一つ注意しなければならないことがあります。

健康効果の高い玄米ですが、胚芽と米ぬかにはアブシジン酸と呼ばれる発芽する植物に特有の毒があります。

また、精米されていないので稲作時に使用された農薬が付着しています。

それをどうやって安全に、安心して食べれるようにするか、それはよく洗って、長時間水に浸して玄米を発芽状態にすること。

夏場は12時間、冬場は24時間水に浸すことで発芽状態になって毒性が抜け、水に浸けることで農薬も落ちるのです。

この水に浸ける作業をおろそかにすると、硬く炊き上がるだけではなく、他の健康被害が出る可能性もあります。

その作業が面倒であれば少々割高ですが、すでに発芽状態で毒性の抜けた「発芽玄米」がスーパーなどでも手軽に手に入りますよ。

  • 玄米をよく洗い、たっぷりの水に12~24時間浸します(数時間ごとに水を変える)
  • 洗米して30分程度置いた白米に、水でさっとゆすいだ玄米を合わせ、水分量を少だけ多くします
  • 発芽玄米の場合は、軽くさっと洗ったら、洗米した白米と合わせて30分~1時間程度水に浸します
  • 炊飯モードは必ず白米モードで炊きましょう
  • オリーブオイルを小さじ1から3ぐらい入れて炊くとつやがでるのでお弁当にもOK

水加減や、浸水時間は食べてみて、自分好みのベストな状態を探ってみるといいですね。

 

5悪化しないための注意点

玄米を食べているからといって、欲望のおもむくまま好きなものを食べ続けていては、せっかくの効果が期待できないどころか、さらに悪化する可能性もあります。

玄米を食べることで、主食を食べる部分においての血糖値がコントロールできるだけであって、糖尿病が治るわけではないのです。

玄米に切り替えた主食以外、とくに間食においては、食欲の暴走を抑えるためにも、食べた物がダイレクトに血糖値に反映すると考えたほうが良いでしょう。

また、高脂肪食や飲酒の常習化は膵臓を疲弊させ、インスリンの分泌を悪くします。

γ-オリザノールの働きを十分に活かすためには、バランスの取れた食事を長く、当たり前のように続けることが大事です。

ご褒美でたまにスイーツや、週に2、3回ぐらいは3三食の内1食を、麺類やパンを食べてもいいなど、逃げ道を作っておくと無理なく続けやすいですよ。

 

6予防的に続けるには?

まだ糖尿病や境界型ではなく、血糖値が基準値内の少し高めであるだけであれば、毎日、毎食玄米食にする必要はありません。

アメリカの大学の研究で発表されたように、週に2日、1食を玄米食に置き換えるだけでも十分、予防効果があると考えられます。

(参考元:糖尿病ネットワーク)

http://www.dm-net.co.jp/calendar/2015/023264.php

ただ、そのたびに玄米食を炊くのは大変なので、炊いたら小分けにして冷凍し、解凍して食べれば、楽に続けられますよね。

冷凍することを考えれば、やはり、白米2:玄米1を合わせて炊いた方が、ポソポソ感が少ないのでおすすめです。

 

7血糖値を下げるおすすめ玄米レシピ

寒天入り雑炊

私は、これ実はよく作るんですが、簡単でお腹も膨らむし、冷凍しておいた玄米ご飯(白米とのブレンド)も食べやすくなるしで重宝してます。

  • 顆粒だしと水、寒天を入れ火にかけます
  • 寒天が溶けたら、玄米ご飯(白米とのブレンド)を1食分投入してさらに煮立てる
  • 味を調えたら、卵を割って入れて、固まり過ぎないうちに火を止めます。

このレシピの肝は、腸内環境を改善する、水溶性食物繊維を多く含んだ寒天を使っていることです。

寒天自体はさほど味に影響しないので、食べやすいですよ。

アレンジとしては、寒天でなく、同じく水溶性食物繊維を含むワカメやメカブを入れても同じ効果が得られますよ。

 

玄米きのこチャーハン

いつも、玄米ご飯では飽きてしまうので、休日のお昼などによく作ります。

このレシピの肝は、水溶性食物繊維を含むきのこを入れることですね。

きのこはなんでもいいのですが、私は食感も楽しめるので、エリンギをよく使います。

具材は、長ネギ、エリンギ、玉子といたってシンプルに、手間をかけずに作ります。

アレンジとしては、さらに発酵食品である高菜漬けを刻んで入れると、味も、効果もアップしますよ。

 

まとめ

 

いかがでしたか。

私は、玄米を食べ、併せてバランスの良い食事を心がけたことで、糖質制限を止めた直後よりも、今は血糖値、ヘモグロビンA1Cともに数値が下がって安定しています。

自身の経験からも、玄米の血糖値をコントロールする高い効果にとても驚いています。

ですが、注意しなければいけないのは、玄米を食べることで糖尿病が治るわけではない、過剰に期待してはいけないということは忘れてはいけません。

バランスの良い食事や、間食は控えるなどの制限は必要だということを承知した上で、たまにはご褒美で食べるなど、無理なく、賢く続けることが一番大事なのだと思います。

 

玄米食をまとめると

  • γ-オリザノールの働きで血糖値を下げる・上げないのW効果に期待
  • GI値が主食の中でもダントツに低い
  • 玄米食は白米2:玄米1のブレンドにすべし
  • 玄米は発芽状態になるまで水に浸してから炊くべし
  • 腸内環境を改善する効果のある食べ物と一緒に食べると効果がさらにUP

 

玄米食で良好な血糖コントロールを目指しましょう!