美肌やアンチエイジング、ダイエットに免疫力UPなど、その驚くほど高い美容と健康効果により、甘酒はちょっとしたブームになっています。
でも、ちょっと待って!
甘酒はその字が表す通り“甘い”飲み物であり、カロリーもそれなりにあるんです。
日本では糖尿病人口が予備軍を含め2,000万人いると言われていて、日頃から糖質を気にしている人も多いはず。
そんな人たちは甘酒の恩恵にあずかることはできないの?
今回は血糖値を上げないような甘酒の飲み方について調べてみました。
糖尿病患者の方に甘酒は危険なの?
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甘酒を1分で理解する
甘酒には米麹と酒粕の2種類あって、米麹の甘酒は清涼飲料水に分類され、酒粕の甘酒にはアルコール成分が含まれます。
酒粕甘酒
酒粕は日本酒を作る際に、清酒を絞ったあとに残るカスのことで、水と砂糖を加え火にかけて甘酒を作ります。
市販されているものも多いですが、レシピが簡単なので砂糖の量を調整することで糖分もカロリーも抑えることができるのは嬉しいですね。
市販のものは100g当たり、70カロリー前後、糖質は15g前後が多いです。
米麹甘酒
米に米麹を加え、発酵させて作ります。
砂糖は使われておらず、自然由来の甘味なのですが、これは米のでんぷんを米麹が糖化して、ブドウ糖に分解されたから。
レシピが酒粕ほど簡単ではないので、最近のブームも影響してか、スーパーなどでも多くの種類を目にするようになりました。
市販のものは100g当たり、100~120カロリー、糖質は20~25gが多くなっています。
糖尿病の方に与える影響は?
糖尿病患者の方でかかりつけの病院からの指導により、1日当たりの総カロリーを制限されている方は多いと思います。
カロリーだけで考えれば、市販の甘酒であれば、100ml当たり70~120カロリー程度で決して低くはないものの、他の部分で調整すれば飲むことは可能です。
問題になってくるのは血糖値を急激に上昇させる可能性のある“糖質”です。
糖尿病患者の方は糖質1gで約3~5㎎血糖値が上がりますので、米麹の甘酒を飲んだ場合には糖質25gとして75~125㎎上がることになります。
これは、例えば空腹時血糖値が正常の100㎎であっても、米麹の甘酒を飲むと簡単に血糖値が180㎎を超える計算となります。
私も実は糖尿病予備軍で、自己血糖測定(自費)を行っていますが、米麹の甘酒で試してみたところ、ブドウ糖負荷試験の時のように、30分後一気に200mgを超えました。
これにはビックリして、落ちこんでしまいましたよ。
さらに、糖尿病患者の方は空腹時血糖値が高めですから、甘酒1本で軽く血糖値200㎎オーバーということになり、血管にダメージを与えて非常に危険なのです。
さらに、米麹の甘酒はブドウ糖による甘さですが、ブドウ糖は単糖類で消化することなく、口にしてすぐに糖として血液中に吸収されるため、急激な血糖値の上昇につながります。
つまり、甘酒は糖尿病患者の方には適さない飲み物と言えます。
糖尿病患者の方が甘酒を飲むことは可能?
可能です。
じゃあ、酒粕、米麹、どちらの甘酒を飲んだらいいのかということですが、ズバリ酒粕の甘酒をおすすめします。
理由は、米麹の甘酒は確かに砂糖を使っていませんが、その約2割がブドウ糖であり、糖質も高めであることから、血糖値の急激な上昇を起こしやすくいためです。
また、継続的に飲むことにも適しません。
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酒粕の甘酒をおすすめする6つの理由
- 酒粕には食物繊維が多く含まれており、食物繊維は血糖値の急上昇を抑えてくれる働きがあります
- 酒粕に含まれるビオチンには血糖値を下げ、コントロールする働きがあります
- 酒粕にはブドウ糖を作るαアミラーゼの働きを阻害する物質と、インスリンに似た物質が含まれており、糖尿病の予防に期待できると某国立大学で研究されています。
- 酒粕の甘酒は、酒粕に水と砂糖(生姜なども加える場合も)を加えて煮立てるだけといたって簡単なため、自分で作ることができて砂糖の量を少なめに調整が可能。
- 自家製の甘酒を作る際、血糖値を上げないことが実証されている天然甘味料のエリステロール(ラカント等)を使えば、グッと糖質は抑えられます。
- 酒粕の特徴的な成分であるレジスタントプロテインは、脂質や油を吸着し、消化吸収を阻止し体外に排出させ、結果、コレステロール値を下げ、ダイエットにも効果的です。
酒粕の甘酒であれば、例え糖尿病であっても飲むことはできるんです。
但し、飲む量は1日150mlまで、できれば100mlぐらいに抑えると、継続して飲むことに負担がかからないようになります。
また、アルコールが含まれますので飲むタイミングには注意しましょう。
血糖値の上昇を抑えてくれる飲み物はある?
お茶
一番おすすめな血糖値上昇を抑えてくれる飲み物は【お茶】です。こちらの記事で詳しく書いているので、ぜひご参考にしてみてください↓
血糖値の下げてくれる飲み物はずばり【お茶】!おすすめのお茶をどこよりも詳しくご紹介!
トマトジュース
抗酸化成分を多く含むリコピンには、血糖値を下げるインスリンの働きをサポートする効果があり、甘酒を飲む20分ぐらい前に飲むと効果的です。
また、甘酒にトマトジュース、またはトマトをすりおろしたものを加えて、甘酒スムージーにして飲んでもいいですね。
野菜ジュース
食物繊維を多く含み、糖質を摂取する20分前に飲んでおくと効果的です。
これは今、「食事をする時はまず、野菜から」と主流になりつつある考えと同じことです。
食物繊維により、摂取した糖質がもたらす血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。
ほかにもバナバ茶やゴーや茶など、コロソリンというインスリンに類似した血糖値を低く安定させる成分が含まれたお茶などもあります。
まとめ
いかがでしたか?
糖尿病の方、また、予備軍の方、糖質制限ダイエットなどを行っている人でも甘酒の優れた効果の恩恵にあずかることはできるんですね。
血糖値を気にしていても甘酒を飲みたい場合は
- 酒粕の甘酒を選びましょう
- 酒粕効果の糖尿病予防や血糖値の改善に期待
- 市販の甘酒より、酒粕を買って作ることで砂糖の分量を調整可能
- 市販の甘酒や、糖質の多い食事の前には20分前に、トマトジュースや野菜ジュース
- 1日に飲む量は100mlぐらいに抑えると影響も少なく継続しやすい
優れた効果のある甘酒を、効果的に、上手に楽しんでくださいね。
甘酒の正しい取り扱いについてはこちらで詳しく記事しているので、合わせて参考にしてみてください。
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